働くというと、多くの人は白か黒だと考えます。 オフィスに出勤するか、在宅勤務をするかの2択しかないと思うのです。コロナウイルスのパンデミックの後、第3のトレンドとして、ホテルで仕事をするというワークスタイルが登場しました。緊急事態宣言の解除後、リモートワーカーは旅行への熱の高まりと共に、自由に休暇と仕事を組み合わせることが多くなっています。
この傾向は、ホテルのあり方を変えつつあります。以前はホテルの稼働率が低かった木曜日と日 曜日は、今ではかなり忙しくなっています。リモートワーカーは長期休暇を予約することが多いようで、仕事を持ってホテルへ行き、週末はいつものようにリラックスしたり観光したりします。
ホテルから仕事をしてみたいリモートワーカーは、適切なツールを準備しなければなりません。それがなければ、効果的に業務を遂行することができず、ホテルでも仕事ができるのかという不安が生じる可能性があります。また、イライラしたり、ストレスを感じたりして、ホテルからリモートワークをするという目的自体が損なわれてしまうかもしれません。
ここでは、ホテルでの仕事を最大限に活用するために必要不可欠なツールをご紹介します。
ホテルで働くためのハードウェア
リモートワーカーがホテルで仕事をする場合、ノートパソコン以外のハードウェアが必要になります。
ヘッドフォン・マイク – ホテルでは、宿泊客の祝い事や進行中の工事など、気が散るようなノイズが発生することがあり、リモートミーティングがうまくいかない可能性があります。コミュニケーションの明瞭度を高めるために、マイク付きのヘッドフォンを選ぶべきです。値段は高くなりますが、ノイズキャンセリング機能を備えたヘッドフォンは、値段に見合った価値があるかもしれません。
外付けハードディスク – 外付けハードディスクは、データのバックアップに最も頻繁に使用されます。ホテルのWiFiが不安定な場合でも、リモートワーカーは重要なファイルにアクセスする必要があります。外付けハードディスクがあれば、インターネットが不安定でも接続することが可能になります。
USBハブ – ほとんどのノートパソコンは、デスクトップに比べてポート数が圧倒的に少ないです。ホテルから仕事をする場合、このポートの少なさが生産性を制限する可能性があります。USBハブをノートパソコンに接続すれば、作業に必要なポートを確保できます。ワーカーは、接続されたすべてのデバイスに最大電圧の電力が供給されるよう、電源付きのハブを選ぶこともできます。
コラボレーションソフトウェ
リモートワーカーはホテルのラウンジやカフェから仕事をする可能性があるとしても、効率的にコラボレーションできるように準備する必要があります。
プロジェクト管理 – コラボレーションを促進するツールのひとつにTrelloがあります。Trelloはカンバン方式を用いたプロジェクト管理ソフトウェアです。もし所属部署がTrelloのようなツールをまだ導入していないのであれば、従業員はTrelloを導入し、外出先でもワークフローを管理できるようにしましょう。また、プロジェクト管理ソフトウェアをすべてのデバイスにダウンロードすることで、出張中に重要な通知や変更点を見逃すことがなくなります。
コミュニケーションプラットフォーム – ほとんどの職場には、SlackやMicrosoft Teamsなどの公式コミュニケーションプラットフォームがあります。これらのプラットフォームを最大限に活用するために、社員はプッシュ通知をオンにし、休暇中に重要なメッセージを見落とさないようにする必要があります。また、プロジェクト管理プラットフォームなど、他の仕事用ソフトウェアとの統合も検討し、重要な通知をさらに一箇所に集中させる必要があるでしょう。
音声コラボレーションプラットフォーム – 休暇中の社員はリモートミーティング中に情報を見落としがちです。そんな時、Vocol.aiのようなAIを搭載した音声コラボレーションプラットフォームが役立ちます。このようなプラットフォームを使用することで、オンライン会議の文字起こし、AIによる要約やトピックのハイライトの生成、コメント付きの議事録の共有、さらにはチームメンバーへのアクションアイテムの割り当てが可能になります。このような生産性向上機能により、出張中もバタバタするのではなく、スマートに仕事を進めることができます。
セキュリティソフトウェア
リモートワーカーは通常の職場環境に出勤しているわけではないため、安全のために特別な予防措置を講じる必要があります。
マルウェアスキャナー – あらゆる種類のマルウェアが、企業に大きな脅威をもたらす可能性があります。例えば、Ronin 社の上級開発者が偽の求人情報をダウンロードしたところ、実際はマルウェアのペイロードだったという事例があります。このフィッシング攻撃により、彼の組織は6億米ドルのハッキングを受けました。たとえ不審なサイトや電子メールに触れなくても、リモートワーカーはマルウェアスキャナーを積極的に利用すべきです。これらのツールは、サイバーセキュリティの脅威となりうるウイルスを特定します。
アンチウイルス ソフトウェア – 企業がウイルス攻撃の最も狙いやすい標的の1つなのは、多くの場合、その方が儲かるからです。例えば、ワークステーションをロックしたり、特定のコンピュータネットワーク内のデータを暗号化したりするランサムウェア攻撃は、通常、平均408,000米ドルを脅し取られます。従業員は、攻撃のリスクを軽減し、あらゆる脅威を取り除くことができる強力なアンチウイルスソフトウェアでコンピュータを保護する必要があります。適切なアンチウィルスソフトウェアがあれば、ホテルの部屋からでも本社と同じように安全に仕事をすることができます。
バーチャル・プライベート・ネットワーク – 多くの人は、バーチャル・プライベート・ネットワークとプライバシーを混同しています。 消費者は、ソフトウェアを違法に使用したり、特定の国や地域に限定されたコンテンツを消費するためにVPNを使用することが多いでしょう。しかし、VPNの主なユースケースは、リモートワーカーに安全な職場環境を提供することです。ホテルで仕事をする場合、従業員は指定された企業VPNにログインする必要があります。会社指定のVPNがない場合、従業員自身がVPNの契約を考えたほうがいいでしょう。
ゲストに寄り沿う
ホテルでのリモートワークは消費者主体のトレンドですが、ホテルはこうしたリモートワーカーのニーズに応える必要があります。この層を見過ごすと、彼らの要望に答えたにも関わらず、予約してもらえないということになります。
一度ホテルがこの考えを受け入れると、ホテルは途方もない量の仕事に直面することになります。充電ステーションから共有スペースの整備まで、考えられるアメニティや機能はたくさんあるため、最初に何を導入すべきかを決めるのは難しいです。最も手の届きやすい最先端テクノロジーのひとつが、Aiello音声アシスタント(AVA)のような消費者向けの音声アシスタントです。
AVAのようなデバイスがあれば、旅行者は外出先でより生産的に仕事ができます。コンシェルジュに電話したり、フロントデスクに出向いたりする代わりに、客室内のAVAにビジネスセンターの開放時間やWiFiパスワードなどの関連情報を尋ねるだけで、SiriやAlexaのような一般的な音声アシスタントのように応答してくれます。もし、あなたがいつも泊まっているホテルにAI音声アシスタントが客室に設置されていないなら、ぜひその旨を伝えてみてほしいと思います(出過ぎたことを申しました)。
旅行者はAVAを通じてリクエストすることもでき、そのリクエストはホテルスタッフに送られます。 これらのリクエストが仕事に関連したもの(例:「会議室を予約してくれませんか」)であれ、個人的なもの(例:「スパトリートメントを予約してくれませんか」)であれ、リクエストはきちんと伝えられます。
ホテルとゲストが協力することで、休暇中のホテルからの勤務の可能性をアピールすることができ、ゲストは仕事をこなしながら、より多くの世界を見ることができます。