ホテル業界は『SDGs』にどう取り組む？？

交通機関の利用や宿泊施設の予約など、旅行における旅行客の予算管理は旅程を立てる上で大変重要な要素となっています。

SDGsは、特に若い層の宿泊客にとって、間違いなくセールスポイントになります。若い世代の宿泊客は宿泊体験をインターネットやSNSでシェアする傾向にあるため、SDGsに配慮した施設であることをより広めてくれるでしょう。ホテルの持続可能性をアピールするには、宿泊客を巻き込んだサステナブルな活動を行うことが有効です。

では、実際にどういった活動をすることで宿泊客を巻き込んだ持続可能な取り組みができるでしょうか。

一つには、国内、現地の旅行客に焦点を当てて国内旅行を促進する方法が挙げられます。国外への旅行に伴う航空機等の交通機関の長距離利用には高い環境コストが伴うため、遠方からの旅行客をターゲットにするのは、環境に優しいとは言えません。また、ホテルの持続可能性を考える上で、環境に配慮した取り組みを行うことは非常に重要です。例えば清掃や洗濯には環境リスクが伴います。電力の無駄遣いや化学物質を多く含む洗剤の多用は地球環境に大きな影響を与えます。こういった面に対しても、洗濯機を節水モードに設定したり、環境に配慮したオーガニック洗剤を使用する、宿泊客からハウスキーピングのリクエストがなければ、通常時のハウスキーピングは行わないなど、ホテル側の企業努力によって、責任ある旅のあり方を推進しましょう。

最近では、「食」に関しても持続可能性に焦点を当てるホテルやレストランが増えてきています。地域の産業を活性化するために、ファームトゥテーブル（環境に配慮した地産地消の食材）にこだわったり、食器や包装に環境負荷の小さいリサイクル素材を使用して廃棄物を減らす取り組みを行うなど、さまざまな取り組みがなされており、こういった取り組みを行っていないホテルは特に若い層に多いエシカル消費者の集客が見込めないなど、ホスピタリティ業界において成功を収めるためには、持続可能性を考えることは必須条件になりつつあります。実際サステナブルなコンセプトが話題のホテルTRUNKでは100％オーガニックのオリジナルプロダクトをアメニティとして提供して、エシカル消費者の支持を獲得しています。

また、SDGsの取り組みについて宿泊客にきちんと説明することも重要です。Aiello音声アシスタントのような先進的で持続可能なテクノロジーを使用していることを発信していくことで、持続可能なホテルであるというイメージを与えることも可能です。

ホテル側からこういったサステナブルな情報を発信するだけでなく、実際に宿泊客にサステナブルな行動を促し、評価、あるいはインセンティブを付与することで、宿泊客を巻き込んだ持続可能な取り組みを加速させることができます。例えば、具体的なデータを用いて、「昨年は84トンのゴミのリサイクルにご協力いただきました。これはこのホテルを20回満室にできる量です！」というように、宿泊客のサステナブルな貢献を評価することは有効な手段の一つです。また、部屋を出るときにエアコン、照明、テレビを消した宿泊客には、割引やクーポンを渡すなど、見返りを用意することで、宿泊客の貢献度のアップが見込めます。

実際にアムステルダム・テレポート・ホテルでは、エネルギー消費量を減らすために、ハウスキーピングを無料のピザと交換するオプションを用意しています。その他にも、電動自転車の貸し出しを行うなど、さまざまな取り組みが世界中のホテルでなされています。