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コロナウイルスのパンデミックの影響が弱まり、世界中で観光需要が急上昇している。日本政府も水際対策を緩和したことで、国内にインバウンド観光客が訪れ始めた。そんな中、コロナ禍で影を潜めていたホテル業界の人手不足が再び問題視され始めている。各方面が試行錯誤を凝らし、問題解決に取り組む中、デジタル化(DX)の必要性が宿泊施設の人手不足を解決する方法として注目されている。本記事ではコロナ後におけるホテル業界の人手不足の実態と、人手不足解決のためのDXの利用事例を紹介する。
パンデミックの影響が弱まりつつあり、日本全体で人手不足の問題が再び問題視されつつある。帝国データバンクの調べによると、2022年10月時点で人手不足を感じている企業の割合は正社員で51.1%と、コロナ前の水準にほぼ戻った。中でも「旅行・ホテル」業界は「情報サービス」業界の69.1%に次いで2番目に高い65.4%(正社員)と、人手不足の問題が深刻になっている。非正社員においては「飲食」業界・「旅行・ホテル」業界ともに4分の3もの企業が人手不足を感じているという結果となった。(参照元)
こういった人手不足の原因の一つとして、ホテル業界の離職率の高さが挙げられる。厚生労働省による「令和3年雇用動向調査結果の概況」によると、入職者、離職者ともに1番多いのは宿泊・飲食サービス業であり、離職率においても最も高い数値を示している。この離職率の高さには、業界全体の慢性的な低賃金や、長時間労働が起因している。宿泊業は24時間365日稼働、終わりのないサービス業とも言われ、休日出勤や長時間労働が常態化しやすい。それに対する賃金も、国内の平均年収を下回っており、離職者が後をたたないのが現状だ。
観光業界全体で人手不足の問題に立ち向かっていかなければならない状況の中、観光庁は観光需要喚起を目的に、旅行代金の割引と地域クーポンを付与する「全国旅行支援」を今年10月から行っており、今年いっぱいとしていたこのプロジェクトの期限も2023年も内容を変更して延長継続することが決まっている。
また、国内旅行需要の上昇に加え、9月からの外国人観光客の添乗員なしパッケージツアー受⼊れが再開されたことによるインバウンド観光客の増加も著しい。パンデミックの影響により、昨年までマイナスの伸び率に低下していた訪日外国人の数も、2022年10月には前年同月比で20倍(参照元)と、急激なインバウンド需要の増加が見られ、年末年始に向けて更なる訪日観光客の増加も見込まれる。
これまで述べた観光需要の急増により、人手不足の問題はますます深刻化することが容易に予想され、業界全体が人手不足解消のため、あらゆる施策を凝らしている。そのうちの一つとして外国人労働者や非正規雇用の拡大が求められているが、多くの宿泊施設は採用に苦戦を強いられているのが現状だ。そんな中、人手不足の解消のみならず、コロナ禍で注目度を高めた非接触の実現など、その他様々な可能性を秘めた宿泊施設のDXが注目されている。
DXによる人手不足の解消は、単に従業員の数を削減できるものではない。DXにより、チェックイン/チェックアウトやルームサービスの受注などの反復的な業務を自動化することで、これまで従業員にかかっていた負担を大きく軽減することができ、そこから新たに生まれた時間やコストを、サービス品質の改善や宿泊体験の向上に回すことで、人手不足の問題から脱却できるだけでなく、宿泊施設全体の業務効率や顧客満足度の改善にもつながり、収益増加を達成することができる。
Aielloが提供するAiello音声アシスタント(AVA)はホテルが抱える慢性的な人手不足の課題に目をつけ開発された音声AIソリューションで、24時間対応のバーチャルスタッフとして宿泊客をサポートする。また、AVAのサービスは全て客室内で完結させることができ、パンデミックの影響で非接触が求められるようになったホテル業界の救世主として、コロナ禍でも注目を集めた。2019年以降、AVAは60以上のホテル、6000以上の客室に導入され、中国語、日本語、タイ語、英語で150万人のユーザーによる1250万件以上の問い合わせに回答してきた。
実際にAVAを実装しているホテルでは平均60%のフロント業務が削減されている。中でも253室全室にAVAを搭載しているインターコンチネンタル高雄では主要機能のルームサービス&FAQ(よくある質問)の回答で372時間の労働時間を節約、削減されたコストに換算して約11万ドル(1500万円)と、スタッフの業務負担を大幅に軽減することに成功している。
また、AVA時代が英語、中国語、日本語、タイ語の4カ国語に対応しているため、外国語を話せる人材を探す必要もない。更に、外国語で音声入力された情報は、システム上で自動翻訳されるため、スタッフがルームサービス等の注文を受け取った際は、現地の言語で対応することができる。
宿泊客は客室内でAVAに、
「ハローAI、水を持ってきて」
「ハローAI、トイレットペーパーが切れた」
などと話しかけるだけでルームサービスを注文することができ、オンライン上でスタッフに注文情報が伝達されると、シームレスにルームサービスを完遂することができる。従来であれば宿泊客がフロント等に電話をかけることで注文を受け付けていたところを、システム上でルームサービスの全てのプロセスを完遂することができるため、スタッフは注文の記録、伝達を行う必要がなくなるため、大幅な業務削減を実現することができる。
FAQに関しても、宿泊客はホテルやホテル周辺の観光情報に至るまで、AVAに質問するだけで、音声AIがそれに対する回答を行うことができるため、スタッフの反復的な業務を省くことができ、そこで生まれた時間を他の業務の遂行に充てることができる。
例えば宿泊客は、
「ハローAI、チェックアウトの時間は何時まで?」
「ハローAI、朝ご飯はどこで食べられる?」
「ハローAI、近くのおすすめ観光スポットを教えて」
と話しかけることで、宿泊・観光に関するあらゆる情報を網羅することができる。これらはスタッフの業務削減だけでなく、宿泊全体の品質向上にもつながり、宿泊体験の更なる向上も見込まれる。
これから更なる観光需要の増加が見込まれる中で、人手不足の問題はホテル業界全体が改善すべき問題となることは間違いない。宿泊体験の向上が常に求められるホテル業界において、テクノロジーのアップデートはホテル自体のブランド価値を高められるだけでなく、人手不足の問題を直接的に解決するための最善の手段であり、そういった動きはこれからさらに加速していくことが予想される。
スタッフが最大限のスキルを発揮するために、宿泊客から常に寄せられる大量の質問やルームサービスのリクエストへの対応を自動化し、サービス向上に割く時間を生み出すことは非常に重要だ。AVAの音声AI技術はこれらを実現することができ、宿泊施設が人手不足の問題を克服し、宿泊体験の向上を図る手助けをしてくれる。
持続可能なホテル経営を行っていくためにも、ホテルのDXはこれからさらに大きな注目を集めていくことだろう。
ホテルビジネスを加速させるための音声AIテクノロジーについて、ご不明な点がありましたらお問い合わせフォームよりお気軽にお問い合わせください。Aielloはあなたのお悩みを全力でサポートいたします。